Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

第4回法務系ライトニングトークに参加

昨日,阿佐ヶ谷ロフトで開催された「第4回 法務系ライトニングトーク」に参加し,登壇した。


過去のエントリを見てみると,第3回が2014年10月だったので,ほぼ2年ぶりということになる。ちなみに,第2回は2012年8月だったようだ。


今回は,登壇者25人,参加者100人(登壇者含む。)という空前の規模。発起人のshibaken先生が呼びかけたところ,たしか初日に席が埋まってしまうくらいの人気ぶりだった。過去のエントリを読み返してみると,第2回は30人,第3回は40人くらいだったというから,一気に拡大した。


私が話したテーマは,「謝罪と反省の法務」。取引先とのトラブルにおいて,謝罪すべきか否か。謝罪することによって取引を円滑に進められるという効果は確実にあるものの,万が一,そのような書面が残った場合,訴訟で不利益になるのではないか・・という実務上のありがちな問題意識に対し,関連する裁判例を挙げてプレゼンした(といっても5分なので話せることは限られるけれど)。


圓道先生川井先生という人気の先生方に囲まれたポジションでの打順は,決してやりやすいものではなかったけれど,これくらい短いとあっという間に終わるので,聴衆が多かったとしてもまったく緊張はない。


(会場の様子)

個人的に面白かったプレゼンは,川井先生の「企業法務系ブログを5年書き続けて」。ご本人はまったく役に立たない発表だ,と謙遜されていたけれど,役に立つ話をする場でもないし,「継続は力なり」ということが参加者に広く伝わるいい話だった。私も,川井先生ほどの影響力はないが,細々とブログを続けてきたことによっていろいろと感じてきたことと共通点が多く,非常に心強く感じた。


もう一つ,keibunibuさんの「企業の中の法務関係者はSNSでどこまで身分を明かしてしまっていいのか」。企業内部に限らず,弁護士も匿名,実名でSNSをやっているが,どちらにもメリット,デメリットがあることは日ごろから感じており,(自分の場合は今さら匿名に戻せないけれど)考えさせられる。


ライトニングトークの醍醐味は,他の発表者のプレゼンを聞けることに加え,会場での名刺交換等を通じて人的ネットワークが広がるところにある。ネットで見かけていた人とリアルで会ったり,ブログ・ツイッターを読んでくれていた人から声をかけられたり。


そもそも,自分の仕事上の人脈は,当初は前職つながりが多かったけれど,徐々に,こうしたネットを通じて知り合った法務系の方々の割合も増えてきている。それは情報収集・交換だけにとどまらず,最近では一緒に仕事をする機会も増えてきた。でも,こうした目に見える効能が生じるのは,始めてから5年くらい経ってから。新人弁護士らに「恥ずかしがらずにどんどん情報発信してみたらいいよ。とにかく続けるといいよ。」ということをよく話すのだけれど,実際に始める人はその1,2割で,続ける人はさらにその1,2割。だまされたと思って続けてほしい。


最後に,このイベントを企画,運営してくれた,shibaken先生らの幹事の方々,大変感謝しています。と同時に,会場にお越しになっていたものの,挨拶できなくて悔やまれる方も。次こそは,企画,運営をできれば・・