ロースクール推進,賛成の方の中には,ダブル・スタンダードな方がいる。
もっとも有名な例は,成仏先生。
人のお役に立てさえすればよい,採算が合わないとか言ってる場合じゃない,成仏できればそれでよい・・とご本人はいいつつ,国立大を退官した後は,大手事務所の客員弁護士をしておられる。
若手の仕事がない,どんどん企業や事務所は採用せよ,とおっしゃる弁護士も,旗振りに忙しいのか,自分のところではアソシエイトはほとんど採用していないところも。
さらにいえば,ただの恨み節になってしまうが,自分が司法試験受験後,合格発表後に,いくつもいくつも事務所を門前払いされ,腐りかかっていたころ,ある知財系事務所に応募した。
その事務所の採用担当の先生は,法科大学院制度の設立にも関わられていたようで,法科大学院への思い入れも深く,食事の際にも「君のような理系出身,社会人出身の方は,ホントに制度が求めていた方だ」などと,さんざん持ち上げられた。「そういう人が就職で冷たく扱われるのは実に嘆かわしい」とも。
何となく,途中から自分にフラグが立っているのはわかっていたが,その後,「では正式に応募します」と連絡しても,何の音沙汰もなかった。
もちろん,法科大学院での指導をはじめ,法曹養成に力を注ぎ,若手の育成や,ヘルプなど,個別的に努力をしていらっしゃる方も知っているので,全ての方がダブル・スタンダードだというつもりはまったくない。
しかし,自分のそういう体験を通じて,ロースクール推進,賛成の方を見ると,つい「自分はどうなの?」という目から入ってしまう。