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弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

第3回同窓会総会

一橋大学法科大学院の3回目の同窓会総会が開催された。


2年前に第1回を開催したときは,死ぬほど慌ただしい1日*1で,1回開催しただけで燃え尽きるのではないかと思ったが,第2回も多くの人が集まり,自分が役職を退いて今回の第3回は割と気楽な気持ちで参加することができた。


これまでの都心開催から一転して,原点回帰ということで(本当は予算がキツいという理由もある)ロースクール建物内のホールで開催された。


また,特別企画ということで,昼間は,OB達による講演・座談会を開催。各分野で人を集めたところ,ちょっとてんこ盛りの企画となった。


1.裁判官(7年目,2年目)による仕事の紹介,リクルート事情
2.検察官(5年目,2年目)による仕事の紹介,リクルート事情
3.インハウス弁護士(経験者込,4名)による座談会
4.各分野で活躍する弁護士(ファイナンス知財,倒産,刑事,公設事務所)による座談会
5.独立した弁護士3名による座談会


私は,4と5の座談会でモデレータを務めた。その場で「はじめまして」という方もいて,自分がサボって事前打ち合わせもしなかったので,うまくお話を引き出せなかった方もいたのが心残りだった。すべてが成功したとは言い切れないが,特に,5の座談会では,個性の強い卒業生を揃えたこともあって,面白い話も聞き出せたし,その後の総会でも好評だった。


特に,4の「若いうちに専門分野を決めて深堀していくことで,潰しが聞かなくなるのではないかという不安はないか」という質問,5の「独立して軌道に乗るまでにどんな苦労があったか,どうやって仕事をとったのか」という質問は,各回答者の個性がうまく出ていた。


この講演,ディスカッションには,現役ロースクール生にも開放した。わずか2時間少々の間に,かわるがわるいろんな人がいろんな仕事の話をして,法曹の仕事の幅がいかに広いものであるのかはよく伝わったのではないか。


法科大学院教育は間違っていない」「結果は10年先,20年先の卒業生を見て判断してほしい」などという声が,法科大学院関係者から挙がることがある。しかしながら,実際に,どんな場で誰が何をやっているのかが大学に伝わることはあまりない。また,一部のスターたちがクローズアップされて「制度改革の成果」と評価されることにも疑問があった。今回,登壇した方々は(申し訳ないが)必ずしもスタープレイヤーばかりではないが,卒業生たちの活躍の様子に目を細める先生たちの姿が印象に残った*2

*1:http://d.hatena.ne.jp/redips/20130602/1370162170

*2:この総会に出席された先生のフェイスブックの投稿からもその様子がよく伝わってきた。