Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

渡辺淳一氏 死去

作家の渡辺淳一さんが4月30日に亡くなっていたそうだ。


直木賞作家の渡辺淳一さん死去 代表作に「失楽園
http://www.asahi.com/articles/ASG555W9MG55UCLV007.html


記事のタイトルにもあるとおり,氏の代表作として「失楽園」や「愛の流刑地」などが挙げられることが多く,男女の性愛を描く小説家として知られている。


きっかけは忘れてしまったが,失楽園などが出るだいぶ前から渡辺淳一の小説をよく読んでいた。本棚を見て順不同で挙げてみると,


何処へ
白き旅立ち
桐に赤い花が咲く
桜の樹の下で
冬の花火
浮島
女優
かりそめ
愛のごとく
花埋み
脳は語らず
北都物語
リラ冷えの街
別れぬ理由
ヴェジタブル・マン
退屈な午後
静寂の声
四月の風見鶏
光と影
遠き落日
雲の階段
新釈・びょうき事典
白き狩人
自殺のすすめ
夜の出帆
流氷への旅
野わけ
氷紋
神々の夕映
風のように・返事のない電話
麻酔
失われた椅子
恐怖はゆるやかに
白夜
失楽園
シャトウルージュ


がある。ほかに図書館で借りて読んだり,もう売ってしまったものなどもあるので,もう少し読んでいると思う。


恋愛・性愛小説で有名な作家だが,個人的に下記5作品を推しておきたい。

遠き落日

野口英世の伝記小説。子どもの頃に習う偉人としての姿ではなく,他人への依存度が強い姿が描かれている。

静寂の声

乃木希典の妻を描く。明治天皇大喪の礼の日に夫と共に殉死するところは印象深い。

花埋み

日本で最初の女医,荻野吟子の伝記小説。

雲の階段

最近ドラマ化されていたようだが,離島で無免許で医療行為を行う若者の姿。

麻酔

軽い手術を受けたはずが,麻酔事故で意識が戻らなくなった妻とその家族を描く。医療事故の恐ろしさが伝わる作品。



ご冥福をお祈りする。