8月20日から22日の3日間,今年も奨励会の入会試験が行われた。
今年は,以前にもまして,よく知っている将棋KIDSが受験していたので,その結果が気になっていた。
奨励会の試験は,初日と二日目で受験者どうしで1日3局指し,2日の合計で4勝以上した子が2次試験に進める。ライバルを倒した者こそが生き残れる。生き残りを賭けるという意味では,司法試験とは比じゃないくらい厳しい。
2次試験は,現役奨励会員と3局指し,1局でも勝てば合格となる。奨励会員も,単に試験官として対局するのではなく,公式戦として自分たちの昇降級に関わってくるので,ここもガチンコ勝負。ほかにもペーパーテストと面接もあるようだが,合否への影響はよくわからない(このあたりの仕組みは,伝聞なので違っていたらご指摘ください)。
受験生は,小学校高学年から中学生(一部高校生以上もいるか?)。だんだん長男と同世代の子が受け始めているので,受験者の親御さんはどのような気持ちなんだろうな,と考えるようになってきた。
勝手な妄想だけれど,受験生の親御さんで「息子/娘をプロ棋士にしたいですか?」と聞かれれば,「YES」と迷わず答える人は少ないんじゃないかと思う。「子どもが打ち込んでいるから,(無理やりやめさせる理由もないので)とりあえずやりたいようにやらせてます。」というのが,予想される答えであり,本音なのではないかな。
おそらく,その親御さんのほとんどは「将棋の子」「泣き虫しょったん」を読んでるか,同様の話を聞いているだろうし。

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話を主役である受験生に戻す。
よく知っている子が受験しているということは冒頭に書いたが,結果は合格した子もいれば,残念だった子もいる。長男と大会などで顔を合わせた馴染み深い小学生が何人か合格している(個人名は挙げないが,やがて例会が始まれば名前も成績もネットに載る。)。
ひとりは愛知の小学4年生F君。長男の同級生で,同学年のトップランナー。長男とは1度だけ対局したことがある(小3の学年誌杯・学年別準決勝)。4年生で合格する子は数年に一人くらいしかいないようで,かなりすごいこと。
埼玉の小学5年生K君も以前から馴染みがある。2年前の倉敷王将戦の決勝のほか,いくつもの大会・道場で対局している。
兵庫の小学5年生M君。今年の小学生名人。同じく2年前の倉敷王将戦の準決勝のほか,何度か対局している。
あとは,同門の小学6年生O君。おととし,遠方に引っ越してしまったが,今でも月に1,2度は道場で顔を合わせる。長男が小学校に入る前から2学年上の先輩として,たくさん対局してもらっていた。
これから先の大変さを想像すると「おめでとう」だけでは表現しきれない。余計なお世話かもしれないけれど,ひたむきに取り組む将棋KIDSを全力で応援したい。