Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

戸辺教室Aug-09

長男が楽しみにしていた夏休みのイベントの一つ,「戸辺誠将棋教室(8月)」。今月のゲストは,前にも書いたが,渡辺明竜王


長男に,「好きな棋士は?」と聞くと,理由はわからないが,まっさきに渡辺竜王の名前が出てくる。特に,昨年の竜王戦7番勝負での3連敗4連勝は衝撃だったようで,それ以後,自分なりに後手番での急戦矢倉を得意戦法にしたいようだが,実際に,子どもどうしでは相矢倉になることはほとんどなく,その成果は出ていない。


さて,そんなわけで,先日出たばかりの


永世竜王への軌跡

永世竜王への軌跡


は,発売とほぼ同時に買い,全棋譜をさっそく並べ終えたところだった。そんな折,渡辺竜王本人が戸辺先生の教室に降臨するとあれば,本人だけでなく,私まで緊張してくる。


教室に行ってみると,やはり「竜王効果」なのか,いつもより人が多い。竜王は,メディアやブログで見たとおり,とても気さくで,本のサインにも応じてくれたし,「息子と握手している写真を撮りたいのですが」というずうずうしい(+ミーハーな)お願いにも気軽に応じてくれた。サイン本と写真は,しばらくは家宝になりそうである。


竜王指導対局は,くじ引きとなって,残念ながらはずれてしまったのだが,竜王と戸辺先生の特別の配慮により,「小さな子ども枠」をもう一面用意してもらって,運良く対局させてもらえることになった。


先月の鈴木大介八段と同様に,手合いは四枚落ち。私は記録係。「手合いはどうする?」と聞かれて,「四枚落ち」に続いて,「本気でお願いします」という,これまたずうずうしく(失礼かもしれない)お願いに対しても,竜王は,


「そうかぁ,本気かぁ。いつも本気なんだけどね」


と周囲一同とともに苦笑い。


結果は,序盤をほぼ定跡どおりに指してもらったせいか,うまく1一に「と金」をつくって竜を作り,左からも銀と桂でうまく挟撃できて,ほぼ満足いく勝ち方ができた。今回は,「攻め」だけでなく,「受け」のバランスもよかった,と褒めていただいた。


褒めてもらったことで,ますます長男は竜王ファンになったようだ。


今回は,渡辺竜王以外にも,飯島篤也指導棋士三段にも指導していただいた。いろんな大会のときによく見かける先生で,子どもたちの相手も非常にうまい。四枚落ちでの対局に勝たせてもらった後,「(あんまり大会で見かけない子だな)もっともっと大会にたくさん出て,強い子と真剣勝負をさせるとよいです」と言われた。