Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

Jazz for Kids 2009

私自身が楽しみにしていた夏休みのイベントの一つ,「日野皓正 presents 『Jazz for Kids』2009」。今日は,日野皓正Quintet Liveに家族揃って行ってきた。


いちおう,子どもが視聴できる,という話だったので,耳に優しい選曲,演奏なのかな?と思ったが,これが全然予想と違っていた。ほぼ全編にわたってフリージャズ(そもそも私にはジャンルが判別できない)。比較的よく耳にするディキシーランドとか,ビバップとか,いわゆるジャズっぽいモダンジャズなどとは違う。確かに,日野皓正からすると,そうなっても不思議ではないが。


ただ,これを聞いた子どもたちは「ジャズってかっこいい」って思ってくれるかどうかはちょっと疑問である。ただ,どうしてそのような編成,構成をとったのか,という説明があり,ある程度は納得。


まもなく67歳になるという。年齢を感じさせないパワーと,かっこよさは確かに堪能できた。はじめてライブ演奏をみたが,MCもかなり楽しい。その中で,


「自分のこと,なんて紹介したらいいのかな。。うーん,子どもが逮捕された日野皓正ですっていうのはどうかな」


という一節があったのだが,特に笑いがおきるわけでもなく,私にはそのとき意味がわからなかった。


家に帰ってネットを見たら,ビックリ。


http://www.jiji.com/jc/zc?k=200908/2009081500006&rel=y&g=soc

覚せい剤を使用したとして、警視庁愛宕署は14日、覚せい剤取締法違反(使用)容疑で、ジャズトランペッター日野皓正さんの娘で無職の良美容疑者(37)を逮捕した。


MCの中で「人の痛みのわかる人になれ。」「年長者を敬う社会がよい。」「日本は,人の失敗,醜態を嘲笑う悲しい国。」などという趣旨の話があったが,複雑な気持ちだっただろう。


追記。


私の記憶がいい加減だったが,


http://www.daily.co.jp/gossip/2009/08/16/0002239072.shtml


によると,日野さんは次のように語っている。

トランペットを置いてマイクを握った日野は、意味深に切り出した。「人生やってるといろいろあります。親孝行してもらいたいもんです。あなたたちも親孝行しなさいよ。親が泣きますよ」。娘が逮捕されたことの苦しい胸の内を明かした。

最後まで、娘の良美容疑者の名前を出したり、事件の詳細に触れたりすることはなかった。だが「痛みを持った人はいっぱいいる。痛みを有効に使えば、痛みを持った人を癒やせる。うちの家族にもそうなってほしい。人の痛みを癒やす度量を持つことを今後心がけてほしいと思う」と、娘に対し自分の力で再起することを願った。


ん。確かに,そう話していた。