Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

任官任検男女比

最近,新61期(つまり私と同期)の新任判事補,新任検事に関するプレス発表がそれぞれなされた。


それによると,新任判事補(裁判官)は,75人で,うち,女性が29人(39%)。


新任検事は,73人で,うち,女性が28人(38%)。


考えてみれば,私がいた司法研修所のクラスの中からは,任官者4名,任検者2名が誕生したが,任官者については4人中3人,任検者については,2名とも女性だった。


直感的に,女性比率が高いなと思って,平成19年新司法試験の合格者を見てみると,1,851人で,うち,女性が517人(28%)。やはり,合格者の割に任官・任検における女性割合は極めて高い(なお,司法試験の合格者がそのまま司法修習に入っているわけではないので,単純に割合を比較することはできないが,まあ誤差の範囲である)。任官・任検は,修習生の中でもある程度は優秀でないとなれないことを考えると,女性は優秀だということを実感させられる数字である。


裁判官,検察官といえば,2,3年サイクルで転勤(しかも,全国津々浦々)しなければならず,それは女性であっても例外ではない。一般的に考えると,女性に敬遠されそうな気もするのだが,雇用が確保されていて,出産・育児に対する許容性が大きいということが魅力なのか。弁護士業界としては,もっと魅力をアピールしないと,優秀な女性を獲得し損ねてしまうのではないかと心配になる。