弁護士の就職活動状況は,われわれの期よりも大幅に悪化しているもようだ。
「悪化しているもよう」と書いてみたものの,これは統計的な数値に基づいた判断ではなく,単なる印象にすぎない。
そう感じたのは,先週,とある会合にてたまたま修習生(同じ法科大学院の1つ下の後輩)に会って話を聞いたからである。私が話を聞いた本人も,そしてその周りの人も,なかなか就職先を確保できていないそうだ。
1年前の私たちを振り返ってみると,第2クールで刑事裁判修習だった。そのころの記憶を振り返ってみると,(任官・任検志望者を除いて)6割ぐらいの修習生は就職先を確保していたように思う。同じ法科大学院の人たちを母集団に取ったとしたら,8割ぐらいになるのではないかと思う。
今年がさらに厳しくなったのは,単に司法試験合格者数が増えただけではないだろう。この不況で,事務所も全体で見れば仕事が減っているのは明らかだし,復調の兆しも見えていない中で,採用数を減らそうとするのはやむを得ない。