Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

現行試験合格者までも

今,司法修習委員会の仕事で,修習生の模擬裁判の支援を行っている。


弁護修習期間中に模擬裁判を行うのは現行(旧)修習のみなので,私自身は経験していないが,通常の修習時間帯以外に検討・準備を行うので,修習生の負担は意外に大きい。これを見ても,私は新修習でよかったと思う。


さて,現行修習生についても,現在の悩みは「就職」問題である。現行63期といえば,合格者はわずか150名ほど,合格率は1%を切るという最高のプラチナチケットを手にした人たちなのであるが,それでも就職戦線はかなり厳しいらしい。


私たちのとき,つまりわずか2年前では,「ロースクール卒(新修習)は取らないが,現行試験合格者なら取る」という話を聞くことがあったが,今は「どちらもとらない」というところが多い。実際に,昨日お話した修習生たちも,「(1%未満という難関であるにもかかわらず)司法試験に受かるより,就職活動のほうが先が見えない」と言っていた。


これは景気のせいもあるだろうけれど,かなり深刻な問題である。