Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

コピペルナー

学生レポート,卒論のコピペ問題対策として,コピペを見破るソフトが開発されたという。


http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20091213101.htm

杉光教授が「コピペルナー」と名付けた判定支援ソフトは、リポートなどの電子文書を読み込み、ネットの文書を自動で検索、照合する。判定結果では、完全に一致する個所は赤く表示される。語尾を変えたり、同義語に置き換えた文書も見分けられ、似た度合いによってオレンジ、黄色で表示される。全文のコピペの割合や引用した文献のホームページも分かる仕組みとなっている。


本日,たまたま考案者である杉光先生とお話した。ずっと昔,自然言語処理をやっていた私としては,その仕組みが気になったが,それよりも大学教育の場で,コピペがいかに深刻になっているかという話も興味深かった。最近では,コピペを防止するために,学生に対して「手書き」でのレポート提出を求める教員が増えてきたというのにも驚いた。


あくまで機械的なマッチングだが,(1)検索サイトのエンジンを利用したネット上の文書とのマッチング,(2)大学内で保持するローカルの文書とのマッチング,(3)さらに表現上の「ゆらぎ」を調整した仕組みが導入されることで,かなり成果が期待できる。特に(2)については,先輩からのお下がりを利用するということが防止できる。


結果の完全性までは保証できないものの,こうした仕組みが開発されたことが抑止効果を生むことは間違いない。