Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

選択科目

新司法試験では,論文の最初の科目は選択科目である。


選択科目だといっても,ちゃんと8分の1の得点の比重を占めるから,他の科目と重みは同じだ。しかし,必修科目とは異なる点が多い。


例えば,書く訓練をする場が乏しいとか,短答がないとか,いろいろあるが,他の科目と比べて1.5倍の時間が割り当てられている,というのが特徴的である。


通常は,公法系であれば,憲法行政法を合わせて4時間,というように,1科目当たり2時間割り当てられる。そして,2時間当たり8枚の答案用紙が配布される,という点も共通している。一方,選択科目は,3時間。しかし,配布される答案用紙の枚数は8枚である。しかも,1問あたり4枚である。


つまり,時間と枚数の関係だけを見れば,時間にだいぶ余裕がある。プレテストや昨年の試験問題を見る限り,問題文の量が多いか,というと,むしろ他の科目よりも少ないと感じるぐらいである。実際に他の科目と同じように解いてみると,時間が余るし,かつ,答案用紙が足りなくなりそうになる。


本番で,時間は余ったのに,スペースが足りなくなる,という事態が発生すると,かなり精神衛生上よろしくない。しかも,選択科目はトップバッターである。そう考えると,他の科目とは作戦を変えて,自分が思っている以上に,落ち着いて慎重に(のんびりと,という意味ではなく)臨む必要がありそうだ。そして,短くコンパクトに書くようにも心がけなければならない。無駄な改行や見出しをつけることは避け,気持ち字は小さめにしたほうがいいかもしれない。