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弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

院長非公式談話

今日,ロースクール入学後はじめて「模試」を受けた。その内容や結果については別の機会に触れるとして,その帰り道に本学の法科大学院長と出会って,方向が一緒だったことから,30分ほどお話をする機会があったため,その点について触れようと思う。


昨日の合格発表のことは,日経新聞朝刊でもかなり大々的に取り上げていた。「驚異的な合格率」「新司法試験の王者」などと,各地のブログ等で取り上げられたらしいから,院長としても,さぞかし誇らしかろう,と思って,

  • 「やはり昨日の結果には,大変満足してますか」

と聞いたところ,

  • 「全員合格してほしかったし,それが達成できなかったということを考えると,やはりこの結果に全面的に満足と言うことはありませんね」

と。

  • 「先生がお考えになる勝因ってなんでしょう?」

と,この質問についても,

  • 「やはり安易に試験対策に走らなかったことは間違ってなかったと思います。結局,あの試験は,試験に向けた対策をどうこうするといったことで合格する試験ではなく,法科大学院のカリキュラムをしっかりとやって力をつけた人が合格するんです」

と(ただし,択一に関しては個人での勉強が必要であり,本学には現行試験経験者が多かったから,択一合格率も高かった,とおっしゃっていた)。なお,会話をメモしたわけではないため,正確性は自信がないが,私が受け取ったニュアンスはこんな感じであった。


さっそく本学のウェブサイトには院長によるコメントが発表されているが,こちらも実に控え目である。

と,振ってみても,

  • 「確かに,学内にはそういう声もありますが,私はあまりそういうこと(合格率等)を宣伝に使うべきではないと思っています」

と,こんな感じである。これが院長の良いところであり,本学のカラーなんだろうなあと思った。