Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

母校での講演

昨日,母校LSで講演する機会をいただいた。


都内とはいえ,4月なのに雪が降る天気。駅からキャンパスまでの桜並木が有名だけれど,あと1週間早ければ堪能できたと思うとやや残念。


何度も授業を受けたロースクール棟の一番大きな講義室の教壇に立たせてもらうというのは感慨深いもの。新入生が主なターゲットだと聞いていたけれど,結局は,2年目,3年目の在校生が多く来られていたようだ。先生たちも何人か聴講されていた。別にだからといって緊張はしないけれど。


話の内容は,与えられたお題としては,試験までの長丁場の過ごし方とか自己管理の方法というものだったけれど*1,せっかくの機会だったので,合格した後の話も盛り込ませてもらった。


とにかく最近はこの業界に暗い話が多いけれど「ネットで流れるネガティブな情報だけがすべてじゃないよ」ということを強調しておいた。


ロースクール生らしく,講演終了後の質問ではそれほど手が挙がらなかったものの,いざ終わりとなると個別に列を作って質問が絶えなかった。それだけ興味を持って頂けたと思うと遠方まで来た甲斐があった。


挙げられた質問で思い出せるものとしては,


ロースクールの授業の予習で手一杯。その上に受験のための勉強なんてどうやってやるのか」
「ノートを作っていたという話だが,具体的にどういうふうに,いつごろ作っていたのか」
「知的財産を扱う仕事をしたいが,在学中からどんな準備をしておけばよいか」
「未修1年の前期ではどこまでを到達目標にすればよいか」
「過去問は早めに取り組んだ方がよいか」
「友人との自主ゼミは,どれくらいのときから始めて,どんな内容で進めたのか」


などとオーソドックスなものが多かったので(重複もあった),みんなの前で聞いてくれればいいのにな,と思った。


11年前に入学したころの自分とは違って,今は,様々な情報に溢れている。教材も充実しているし,何より過去問がある。ロースクール間の序列も固まりつつあって,学内の成績から,ある程度,合格の可能性も予想しやすくなってきたから,逆に言えば目標も立てやすくなる。しかし,それが恵まれているかといえば,条件は皆同じなので,そうでもなく,かえって惑わされやすくなっているのかもしれない。

*1:かつて予備校の依頼で話をした内容に近い。