Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

久しぶりの母校LS

以前からやっていた母校LS生の学習アドバイザ制度に関して,LSを訪問して先生方と意見交換した。


約3年前に,自分が思い立って,仲間数人と未修者1年のサポートを始めたが,その未修1年も,卒業し,先月司法試験を受験した。結果は9月に出る。


私は結局,同じメンバー相手に40数回ゼミを行って,多数の起案も見てきた。いろいろ思うところもあり,他のアドバイザ(いずれも卒業生で,修習期は新61から新63と,これからアドバイザを始める新64も)と共に,大学に集まって,教員と意見交換した。


難しいのは我々の位置づけ。もともと勝手に始めたようなものだが,一定の条件を満たせば謝金も出るし,ゼミ生も述べ百人を超えてきているので,半ば公式のものになりつつある。こればかりはもうしばらく試行錯誤を繰り返しながらやっていくしかない。


他のアドバイザから出ていた意見として,「学生がきちんと期限を守らない,調べてこない」という不満があった。アドバイザとしては,忙しい仕事の合間に,半ばボランティアでやっているのに,中途半端な気持ちで臨まれたら「次回から来なくてよい」と言って切り捨てればよいと思う。


また,タダだからという甘えがあるのであれば,学生たちから個別に会費を取るような仕組みがあってもよいと思う。もちろん,法科大学院生の経済的負担を考えると,安易にお金を徴収するような仕組みが持続するとは思えないが,多少の負担をしてでも,有意義な指導を仰ぎたいというニーズが少しでもあれば,うまくマッチングできると思う。法科大学院に加えて,予備校に多額のお金を払って講義を受けたり,答練に参加する人もいるようだから,別の選択肢としてあってもよい。


参加した先生方は,当時から指導,教育に熱心な先生たちばかりで,我々のアドバイザ経験についても,熱心に耳を傾けてくれた。法科大学院制度は厳しい状況にあるし,私自身は,法科大学院制度は廃止しないまでも司法試験受験要件を撤廃すればよいという立場*1だが,教育機関として充実しているところについては存続価値は十分あるだろう。

*1:もしくは不必要に予備試験のハードルを高くしないという立場。