(いくつかのツイートのまとめ)
周知のとおり,新人弁護士の就職口がなく,(一部から)期待されていた企業への就職もなかなか進んでいない。
企業への就職が進まない理由は,スキルのミスマッチにもあるが,処遇(弁護士は相対的に一般社員以上の待遇を求めるし,企業も一般社員より多くの報酬を払うほど価値を見出していない)の問題もあるだろう。
ただ,資格を有しているという点以外は特に違いのない新入社員として採用することができれば,企業の側もそれほど抵抗がないのではないかと思う。司法試験に合格しているということで,一定の優秀さ,根性は推定されるし,法律知識も実務レベルではないとはいえ,一定程度が期待できる。その一般社員との違いを加味して,弁護士登録維持費用プラスアルファ程度は手当として支給するということができれば,新人弁護士としても悪い話ではない。また,必ずしも法務部門に付ける必要もない。
最初に私が入った会社では,会計士(会計士補)の有資格者は,年間50万円ほどの手当が支給されていた。その額は年々減っていき,5,6年ほどで薄まってなくなるようになっていたかと思う。それと同じようなことができれば,現在のような年間数十人単位ではなく,数百人レベルで企業に入るということも期待できるかもしれない。
ただ,これでは修習も含めて4,5年程度の逸失利益を補填するにあまりある待遇かというとそうではないだろう。しかし,資格をテコとして伸びることができるかどうかは本人次第だし,自分が20代のころであれば,間違いなく重要な選択肢の一つだっただろうなあと思う。