Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

就職活動(4)

ちょっと間が開いてしまったが,題記の件について続きを。これまでは一般論が中心だったが,少しだけ私自身の話も。


合格発表までの間,仕事もしていたが,時間に余裕があったのと,周りの動向も気になっていたので,7月初旬から就職活動を始めた。


もっとも,この時期にコンタクトが取れるのは,大手事務所,外資系事務所が中心で,国内事務所でも,企業法務を全般的に取り扱っている弁護士数20名以上の事務所が中心である。


もともと,これらの事務所については,第一のターゲットとしていたわけではない。しかし,内々定などが早めにもらえれば気分的にも落ち着きそうだし,中堅規模以上の事務所がどんな様子なのか知りたいという気持ちもあったため,気になった事務所をピックアップしてコンタクトを取ってみた。


このような私の中途半端な気持ちが見透かされていたのか,この時期の就職活動は惨憺たる結果に終わっている。要塞攻撃にたとえると,一つの堡塁も奪えず,ただ数箇所の鉄条網を切断した程度で全滅したという具合である。


まず多くの事務所では,完全に梨のつぶてであった。ウェブから経歴を送ったり,各種成績表を郵送したり,いろいろなチャネルで応募してみたものの,まったくレスポンスが帰ってこないケースが多い。説明会なるものにはいくつか出席したが,その後,個人面談等のお誘いが来たこともほとんどない。


厳しい,厳しいとは聞いていたものの,ここまで空振りし続けるというのは,ちょっと予想外であり,驚いた。面接で落とされた,とかいうレベルでなく,自分の話すら聞いてもらう機会がほとんどない。


これまで,大学卒業時,修士卒業時,転職時などに職探しをしたが,「相手にもされない」という状況を味わったことがなかっただけに,まずいなぁ,と感じた。


そこで,よく考えてみたら,


http://d.hatena.ne.jp/redips/20080111/1200059035
http://d.hatena.ne.jp/redips/20080113/1200232339


などで書いたように,事務所側も大変そうである。説明会に参加した他の応募者に聞いてみると,どんな事務所かもよくわからないが,とりあえずエントリーしてみた,という人もいる。この様子では倍率はどんどん上がっていく。大量応募に事務処理が追いつかない結果,次のステージに進む者を選抜するのに機械的な基準を適用しなければならないという事情がありそうだ。


機械的な基準」とは,いかなるものなのかはわからない。しかし,当時,私の周辺で聞いたところでは,高年齢層(30歳以上)は,似たような苦労をしていたところからすると,たとえ数年間の社会人経験があったとしても,多くの事務所では,マイナス要素として評価されていたものと思われる。まぁ,採用する側の立場を考えてみれば,この気持ちはわからなくもない。


苦戦は予想していたが,ここまでくると想定外。このような活動を2ヶ月ほど続けてみて,もう時間の無駄だと思い,もともと考えていた別の方法に切り替えることにした。