Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

書き順

最近,意識的に答案を自分の手で書く機会を増やしているが,書きながら漢字の「書き順」がとても気になる。


昔からある程度自覚していたことなのだが,小学生の頃,まじめに書き取りの訓練をしなかった所為か,私の書き順にはかなり誤りが多いようである。もっとも,最近では手で文字を書く機会など皆無に近かったため,実害もなく,ほとんど意識もしていなかった。


ところが,最近の息子の漢字ブームによって,我が家にはいろいろな漢字の本が増えてきた。もともとは幼児向けの「かんじのえほん」などだったのだが,小学生向けの漢字字典,さらには漢検のテキストなどである。ただし,息子は難しい漢字を習得しているというよりは,恐竜図鑑や,ドラえもんひみつ道具百科を眺めているような感覚である。


そこで,たまにそれらの本を手にとって見てみると,自分の書き順がだいぶ間違っていることに気づかされた。「有」「必」「成」「世」など,いずれも小学校で習うべき漢字の書き順が間違っていた(しかも,上記の4つの漢字について言えば,いずれも法律の答案で頻出である)。あまり恥をさらすのもナンなので,この辺にとどめるが,他にもまだまだたくさんあった。


これを矯正する機会は,一生において今をおいて他にないだろう。と,思って気づいたベースで修正を試みている。ところが,クセというのはなかなか抜けないもので,ついつい勢いで書いていると,従来どおりの書き順で書いてしまう。特に,時間制限の中で答案を書いているときなどはそうである。しかも,そんなときに限って,書いた直後に間違ったことに気づくと,無意味であるにもかかわらず,ついつい二重線を引いて正しい書き順で書き直してしまう自分がいる。


そんなわけで,ここ数週間,意識するようになって,少しずつ直りつつある。しかし,答案を書いている最中にもかかわらず,意識の10%ぐらいは「書き順」に割いてしまっているので,私に伝染してしまった「漢字熱」は,司法試験本番までには去ってもらわないと困るなあと思う。