Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

4月の自習室事情

新学期が始まって2週目になり,自習室が混雑してきた。まだ座るところがない!という事態には至らないが,かなりいっぱいいっぱいになる。


先週はまだ,今年入学した未修者・既習者の方々が遠慮されていて,自習室をあまり利用していなかったようだが,先週の後半ぐらいから,利用する人が増えてきた。もっとも,卒業する人によるアウトと,入学する人のインでバランスがとれているか,というとそうではない。


今年入学した人は,既習,未修あわせて約100人だと思う。それに対して,卒業生は約60人。単純計算しても,ロースクール生は40人ぐらい増えた(もちろん,自習室を使わない人はいるのだが)。自習室の混雑の原因はこれだけではない。本学は,当面は卒業生たちも自習室の利用を認めていることがもっとも大きな原因だ。


制度の詳細は不明だが,法科大学院の終了認定を得て,「科目履修生」というような名前で登録すると(無料ではない),大学の施設が利用できるらしい。卒業した後に,5月の試験まで,多くの人は勉強する場所に困るはず。だから,かなりの人がこの制度を利用しているようだ。5月以降も,彼ら,彼女らが自習室を利用し続けるかどうか不明だが,もし利用し続けて,新入生たちも本格的に勉強を開始したら,おそらくキャパオーバーになるだろう。そうなると,先日(http://d.hatena.ne.jp/redips/20060405/1144248426),自習室に余裕があるのはよいことだ,などと書いたけれど,このままいくと危険である。


ロースクールとしても,卒業生へのアフターケアも重要だから,この試みはよいことだし,我々の世代も多くの人が利用するだろう。しかし,来年以降は,卒業生も増えるから,今以上に自習室の確保は深刻な問題になるかもしれない。その場合,在校生を大事にするか,新司法試験を目前に控えた卒業生を大事にするか,大学は難しい選択を迫られるかもしれない。