Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

未修者に厳しい試験結果

「自由と正義」vol.59(2008年4月号)の「法科大学院の現状と就職問題」(89頁以下)の一部より。


昨年の試験では,未修者がはじめて受験した試験ということになるが,一般的には未修者の合格率は約32%ということで知られている。


しかし,2004年度入学の未修者のうち,2007年に修了認定された人の割合が75%(a)であり,かつ,その中で受験した者の割合が約77%(b)で,合格率が上記のとおり約32%(c)であったことを勘案すると,実際に2004年度入学の未修者で3年間で予定どおり合格した人の割合は,上記(a)(b)(c)の積になるから,18.6%程度にとどまるという。


ちなみに,上記と同様に分析すると,2004年度入学の既習者は,2006年度の試験,2007年度の試験を合わせると,入学者比で60%以上の人が合格したことになるようだ。

            
このような比較的精緻な分析ができるのも,初年度ぐらいのもので,今年の試験からは,①2004年度入学の既習者,②同年度入学の未修者,③2005年度入学の既習者,④同年度入学の未修者,⑤2006年度入学の既習者が受験することになるため,だんだんデータがとりにくくなることが予想される。