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弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

アフターフォロー

先日,法科大学院の評価は,「司法試験の合格率」でなされる(http://d.hatena.ne.jp/redips/20070622/1182479821)というようなことを書いたが,これから法科大学院を選ぼうとする方々にとっては,卒業生に対するアフターフォローも重要な評価項目になると思う。


ひとくちにアフターフォローといっても,いろいろある。以下,思いつくままに挙げてみる。


まず,1点目。卒業後,新司法試験受験までの約1.5ヶ月間のフォローである。これについては,本学では,「科目等履修生」という身分さえ得れば,ロッカーの使用も,自習室の利用も自由なので,これ以上の文句はない。もちろん,試験終了後,合格発表前まで,翌年に備えて勉強したい受験生は,自由に利用できる。


2点目として,1度以上失敗した受験生もしくは受け控えした卒業生に対するフォロー。以前にも書いたが(http://d.hatena.ne.jp/redips/20060410http://d.hatena.ne.jp/redips/20061218),この点について,本学では不合格者がこれまでほとんどいないので,実績に乏しい。制度として用意されているものもないので,今年の9月以降,どんな対応が取られるかが重要である。


3点目として,司法試験受験後,司法修習開始までのフォロー。今は,制度改革の立ち上がり時期で,ロースクール教育と,研修所教育の架橋がうまくいっていないといわれる。さらに新61期といわれる世代からはいきなり実務修習がはじまり,このギャップはますます大きくなるといわれる。そこで,スムーズに司法修習を開始できるよう,何らかのフォローが必要ではないかと考えられる。


この点について,本学では,公式なものではないが,実務家教員の有志によってフォローが行われているようだ。試験修了直後から,数回,勉強会が開催され,任意で出席できることになっている(無料)。ただ私は,そういった機会がありながら,一度も参加していないし,参加者の話を聞いてないので,どんなものなのかをここに書くことはできないが。


この一連の勉強会が,個人のボランタリベースで行われているとすると,属人的であり,転任・異動があれば途絶えてしまう可能性が大きい。今後はどうなるかわからない。


4点目として,就職に対するフォローである。言うまでもなく,今後しばらくは,ロースクール生は卒業して,試験に合格し,修習を終えたとしても,簡単に就職できるわけではない。そこで,ロースクール主導によるフォローアップ(OB訪問のあっせんとか,合同説明会の開催など?)という手も考えられなくはない。


私が知る限り,現時点では,本学の卒業生に対して就職を支援するという積極的な動きは見られない。ただ,消極的ではあるが,学生向けに説明会を行いたい,という個別の企業,法律事務所の申し出に対して,場所の提供を許可する,ということは行ったことがある。


また,就職支援とは関係ないかもしれないが,本学のビジネスローコースには,いくつかの法律事務所から現役かつ著名な弁護士が登場するので,事務所の雰囲気や仕事内容を垣間見ることができるという点では,学生たちの就職活動にプラスに作用しているかもしれない。


よく,大学や,専門学校が,卒業生の就職内定率をアピールすることがあるが,これからの法科大学院にとって,合格率だけでなく,就職率も評価の対象となるかもしれない。そうなれば,就職に関するフォローアップも重要である。