Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

いまさらシリーズ(3)

約6年かかっても半分ぐらいしか合格しないロースクール生。しかも,合格したとしても,まともに仕事に就けるか,というと,さらにそこに茨の道が予想される。


今年の現行試験合格者1500名と,来年の新司法試験1回目の合格者,約1000名は,研修期間の都合上,おそらくほぼ同時に社会に出る。今までなんとか1000〜1500人の合格者を受け入れ続けてきた裁判所,検察庁,法律事務所等も,急に2500人を受け入れるとなると大変だろうし,あふれる人も出るだろう。


仮にその年はなんとか収まったとしても,またその1年後にやはり現行,新試験の合格者があわせて2500人ぐらい社会に出てくる。その次の年も,そしてまたその次の年も。1年遅くなれば,試験の合格率も下がるし,就職もより一層厳しくなるだろう。当然,その先の市場による淘汰も。


昨日から,こんなことばっかり書いてるけれど,別に病んでしまった,とか,絶望感に苛まれたわけではない。もちろん,120%合格するつもりで日々過ごしてるんだけど,ロースクール生としての自分は,ついつい目先の勉強にばかり集中して,こういうことを意図的に忘れようとする傾向になってしまうから,いちおう,忘れないように,と思って。


思い出したからといって,制度の内部にいる現在の自分としては,「それでも合格する」「それでもちゃんと就職する」ためにがんばる以外は,どうしようもないんだけれど。