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弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

保育料値上げ騒動 その3〜完結

前回の続き
説明会は予定通り行われ,3分の1程度の親が出席した。男性は私を含めて2人。冒頭で,「説明不足だった点を反省し,4月からの保育料改定は行いません」と,先制パンチがあり,その後のやり取りは不毛だった。

多くの親に共通していた感覚として,

値上げが絶対に嫌というわけではない。納得いく説明があれば,よりよい保育,教育を受けさせたいのだから,応じる用意もある。保育士さんたちはたいへんな中,よくがんばってくれているから,感謝しているが,少なくとも,こんな説明にもならないような説明での値上げは応じるつもりはない

というものであるが,先制パンチの影響もあって,まったく説明会でのやり取りは空振りの応酬だった。


例えば,東京都認証保育所事業実施要綱を手にしながら,

  • 「xx条によると,園としてはこれらの情報を開示しなければならない,となっていますが」

と,冷静に詰め寄るツワモノもいれば,

  • 「英語を教えているxx先生のことなんですけど,資格を持ってないそうじゃないですか!?」

と,全然関係ない話で,日ごろの不満をぶつける人もいた。


結局,園はその場しのぎの回答(「検討させていただきます」「反省します」「また回答します」など)を繰り返したままで,よくわからないままに終わった。そして,最後に,

  • 「本日は,貴重な意見をたくさんいただきました。聞き漏らすといけないと思って,テープレコーダーに録音しました。ちゃんとみなさまには書面で回答します」

と宣言したように記憶しているんだが,あれから3ヶ月経っても何も音沙汰なし。しかし,園の運営はイマイチでも,保育士さんがしっかりしていれば,子どもたちは喜んで行くし,保護者も安心して預けられるものである。


それにしても,進級試験の前で忙しいときに,いろいろ気をもんだり,現実に時間も奪われたが,結局この騒動は何だったかよくわからない。