Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

保育園に対するクレーム

また聞きなので正確ではないが,わが子を預ける保育園に,こんなクレームが入ったことがあるという。

  • 運動会の写真を注文するのに1枚100円とは高すぎる


確かに,焼き増しそのものにかかるコストはいまどき100円もしないはず。でも,高くていやなんだったら買わなければいいのに,と思う。


そもそも,友だち同士の旅行の写真を配るときならともかく,保育園の場合,保育士さんたちが正規の業務に加えて,写真サンプルをはって,個人別の注文を管理し,小口現金の出納を行い・・といった事務手間がたくさん発生するから,とても1枚100円とったところで儲かりはしないだろう。保育園に子どもを預ける親たちも基本的には仕事をしている人たちなのだから,それぐらいは理解できると思うのだが。


また,別のクレームとして,こんなのもある。

  • 庶務兼運転手の職員さんがあいさつしない


それほど愛想が悪い人でもないし,意図的にあいさつを無視するような人にも見えない。たぶん,あいさつしたけど気づかなかっただけなんじゃないかと思う。


これらのクレームを好意的に解釈することもできる。主張者の真意は「写真代を安くしろ」「あいさつさせろ」というところにあるだけでなく,「もっとホスピタリティ,サービス精神を高めろ」という叱咤にあるのではないかとも思える。
大学も同じなのだが,なぜか教育機関,保育施設など,公共インフラ的な業界は,サービスに対する意識が低いと感じることが多い。公立だけでなく,私立も。


そこで,教育機関に,株式会社をはじめとする営利目的の団体が参入することができるようにという議論がもっと真剣に行われるようになればよいのに,と思う。


さて,これらのクレームとはまた別に,一つのクレームから大きな事件に発展している件がある。それはまた別の機会に書いてみることにする。