一昨日のニュースになってしまうが,気になったので。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100107-OYT1T00712.htm
戦後民法の生みの親と言われる東大名誉教授の我妻栄(わがつまさかえ)氏らが執筆し、今も多くの法学生らが教本として使うロングセラー書籍「民法」の文章が、司法書士試験受験生向けの講座テキストに無断で使われていたことがわかった。
私はかかわったことはないが,司法試験予備校のテキストは,たいていは司法試験受験生(合格者),ロースクール卒業生
がアルバイトとして作っていると聞く。大原の場合もおそらくアルバイトが制作に関わっているのだろう。
テキスト制作にあたっては,文献の参照は不可欠だが,自分の意見を述べるわけではないのだから,どうしても表現を借りなくてはならない場面もあるだろう。そこで,引用の要件を満たす範囲で作るというのは,アルバイトにとってかなり難しい作業だろうなあ。
ちなみに,ロースクール時代,周りで我妻先生の教科書(上記「ダットサン民法」や,岩波の民法講義など)を持っている人はクラスに2,3人だったように思う(私は主に内田先生,潮見先生の教科書を使用していた)。