Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

TKC模擬試験について

先月受けたTKCの新司法試験短答式模擬試験の結果がしばらく前に発表されていた。


全体の平均点について見てみると,今年5月に実施された新司法試験の結果より,相当低い。もしも,今年の本試験と同じ基準で足切りが行なわれれば,8割以上の受験生が足切りになる。この差が生じた理由として思いつくのは,さしあたり

  1. 本番試験よりも問題が難しかったから
  2. 模擬試験受験者の層が「短答式が得意でない」人が中心だったから
  3. まだ本番まで8ヶ月近くあり,受験生のエンジンがかかってなかったから
  4. 今年受験した一期生よりも,我々二期生のほうがレベルが低いから

などだろうか。


1点目については,同じ人がそれぞれの試験を受けた場合に,どのような結果になるかを比較すればある程度は判断できる。私と,そのほか,個人的に聞いたサンプル調査(わずか2,3例)の限りでは,いずれも,TKCの模試の得点と,新司法試験の得点は,プラスマイナス10点の範囲に収まっており(350点満点だから,誤差の範囲といえるだろう),難易度は奇しくもほぼ同じということになる。


2点目については,今回の模試の法科大学院別受験者数をみる限り,いちおう満遍なく散っているし,サンプル数は1500ぐらいあるから,苦手な人ばかりが受けた,ともいえなさそうだ。


とすると,考えられるのは3点目,4点目だろう。特に,「短答式の対策は秋から」と考えている人も多いようなので,これから全国的に短答式の力が底上げされることが予想される。その波に乗り,さらにその先をいかないと足元をすくわれてしまうので,要注意である。