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弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

授業中の質問

「授業中に先生に質問すべきか」という点について考えてみた。
当然,このようなことを直接先生にたずねれば,「当然だ,学生も授業に貢献するというのが法科大学院の本来の姿だ」と言われるに決まっているし,現に言われたこともある。しかし,このような回答の前提となっている「学生の質問=授業への貢献」ということは疑問である。


思えば昨年の4月,5月ごろは比較的学生からの質問が多かったような気がする。しかし結果的に後期になってくると,ごく自然に学生からの自発的質問はだいぶ減り,先生も学生に答えさせたいときは指名するようになってきた。


変わっていった理由は,第一に「時間がない」からである。学生からの質問がかならずしも講義室全体に貢献できるようなものとも限らない。だから,学生としてもよほどのことがない限り全員の時間を奪うことに躊躇してしまう。本当に聞きたいことは,授業後に先生をつかまえて聞くほうが効率的である。また,教えるべき内容が多いため,先生としても割り込みが入らないほうが進めやすそうである。


さて,今年はどうか。昨年よりも人数が増えたために,ひとりが教室全体の時間を占有することにより一層の勇気が必要になる。カリキュラム的には,昨年の基礎科目中心から今年は演習科目中心になり,事情は異なるが,今のところ,学生から質問が飛び出すこともチラホラある。ただ,すでにメンバーはほぼ固定されているが。


ただ,なんとなく感じるのは,そのうち鎮静化していくんじゃないかなあ,ということである。あまり根拠はないが,昨年の状況に近いからである。