松尾先生より題記の書籍を恵投いただいた。
この執筆スピードからすると,松尾先生の中の人は最低でも5人くらいいないと無理なのではないかと思われる。
最新判例にみるインターネット上のプライバシー・個人情報保護の理論と実務 (勁草法律実務シリーズ)
- 作者: 松尾剛行
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2017/07/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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せっかく送っていただいたものの,実はまだ全部に目を通せてはおらず(というか,かなりのボリュームなのである。),目次を見て気になるトピックを選んで拾い読みした程度である。この本はどんな本か?と聞かれれば,はしがきにあるとおり,
本書は,名誉毀損本*1と同様に,2008年1月1日以降の約10年間を中心とした約1000件以上にも及ぶプライバシーに関する膨大な裁判例の蓄積を元に,果たして違法なのかそれとも適法なのかという,いわば「セーフかアウトか」のラインについて,個別具体的な論点毎にこれを探ることをコンセプトとしている。(本書iii頁)
と答えるのが良い。
近時熱いテーマとなっている個人情報保護法とプライバシーとの関係についても,15章(244頁以下)で丁寧に論じられている。同法に関する裁判例は決して多くはないが,関連する裁判例をこれでもかというくらい拾い集めて体系的に整理されており,この種の実務を取り扱う際にはぜひとも手元に置いておきたい一冊である。