情報ネットワーク法学会は,毎年何かしらの用事と重なっていていつも参加できなかったため,今回が初出席ということになった。
私が出席したのは,以下の報告・セッション。報告者は敬称略。
午前の個別報告
吉峯耕平「民事四方の電子化に向けた現実的方策の検討」(個別発表B)
以前,日弁連コンピュータ委員会でも検討されていた話題。裁判手続は本当にIT化が遅れているが,吉峯先生の提案は,まずは準備書面の直送,確定記録の保管など,やれるところから,効果が高いところからやろうというもの。
基調講演
宇賀克也「個人情報保護法改正の動向」
いわゆる改正大綱の紹介が中心。
分科会
村上康二郎,崎村夏彦,佐藤慶浩,森亮二「プライバシーに関する国際標準化の動向と課題」
正直,ほとんど手が回っていない分野なので勉強になった。国際標準化プロセスの紹介のほか,特に,近時公表されたパーソナルデータの取得にかかる通知と同意の経産省ガイドラインの位置づけが分かった。
板倉陽一郎,鈴木正朝,石井夏生利,神田知宏,高木浩光,阿久津匡美「プライバシー・パーソナルデータアップデート」
最後に「全部乗せ」みたいなテーマと登壇者。ベネッセ事件,行政機関等個人情報保護法に関する検討状況,NICT報告書,Google検索結果差止仮処分に加えて,営業秘密にかかる不競法改正まで多彩なテーマ。
実況は,
http://togetter.com/li/754905
にまとめられているが,全体のツイート量は少なめ(私のツイートもいくつかある)。
もう少し詳しい中身の報告や感想はまた機会があれば。