Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

社会人からロースクールへ進むというキャリア(5)

2007年10月から3回と,2012年1月に1回,題記のテーマで書いた。


http://d.hatena.ne.jp/redips/20071006/1191600470
http://d.hatena.ne.jp/redips/20071007/1191738806
http://d.hatena.ne.jp/redips/20071008/1191769920
http://d.hatena.ne.jp/redips/20120112/1326379220


残念ながら,その後も,社会人ロースクール生は減少の一途を辿り,ロースクール入学者も激減し続けている。


http://d.hatena.ne.jp/redips/20140907/1410079372


しかし,現在もまだ少数ながら,会社を辞めて,あるいは働きながらロースクールに進み,あるいは予備試験を経由して,司法試験に挑戦する方がいる。制度発足当初のバブル的な雰囲気に踊らされた人たちと違って,現在,この道に踏み出そうとしている人は,しっかりと現状を認識・分析し,明確な目標意識をもって臨まれている方が多い。


・・かと思うと,そうでもなかったりする人もいる。


ストレートで司法試験に合格して法曹資格を得ようとする人が,法律事務所等の就職活動中に「何をやりたいか?」と聞かれて,あまり限定的,具体的に答えてしまっても,その根拠に乏しいし,採用する事務所からすると,もっと幅広く「何でもやります!」と構えている人のほうが魅力的に映るのではないかと思う。


他方で,30歳を過ぎて会社を辞めてロースクールに行った,という人が「何でもやります」「何をやるかは実務を経て決めたいと思います」といって柔軟性を見せても,これは単に年齢のハンデを負っているだけになってしまう。


過去にやっていた業務が,年齢のハンデを埋める(あるいはそれを乗り越える)武器となり,かつ,その事務所に所属する弁護士たち(あるいは法務部員たち)にはないスキルセットがあることで,事務所(会社)に貢献できるということを積極的にアピールすることができれば,まだまだ受け入れ先はあると思うし,そういう人を積極的に応援したい。