Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

Kindle Paperwhiteと過ごした約4カ月

Kindle Paperwhiteを買ったのは今年の8月。約4カ月使用した感想等。


今年11月には新しいモデルが出ているので,私が買ったのは昨年11月に発売されたモデル。

本体は安い

Kindle Paperwhite Wi-Fi (第5世代)

Kindle Paperwhite Wi-Fi (第5世代)

まず,7980円という値段。先日iPad mini Retina 128GBを7.2万円で買ったことと比べると10分の1だ。

軽い

213グラム。片手で持ってもほとんど違和感がない。iPad mini Retinaは331グラム。これでも十分軽いが,移動中に読むにはこれくらいの軽さが心地よい。

ただし,片手で持つには,取って付カバーがあったほうが便利。私はこれを買った。デザインはやぼったいけれど,本体の電源スイッチが使いにくいので,自動でスリープオン・オフになるのはありがたい。

見やすい

暗い部屋でも,太陽の下でも読みやすい。液晶よりもこの点は優れている。

電池は長持ち

iPhoneなどは毎日充電するのがデフォだが,使用頻度がそれほど高くないこともあり,Kindle Paperwhiteは,ほとんど充電することすらも忘れてしまう。最近,モバイルバッテリーを持ち歩くようになってからは,さらに安心。ただし,充電には意外に時間がかかる。

描画は遅い/画面の反応は遅い

iPhone/iPadのタッチパネルと同じ気分で触ると,致命的に遅く感じる。テキストの本ならばそれでも問題ないが,マンガの描画はかなり遅いので,「あれ,反応しないな」と思って二度三度タップするといきなり何ページも進んでしまうことがある。

手持ちのpdf等を閲覧するのには向かない

例えば最高裁のウェブサイトや,判例DBから判決文をPDFで落としてKindle Paperwhiteで読むこともできる。しかし,細い文字はかなり読みにくく,そういった用途にはiPadの足元にも及ばない。これは電子書籍専用機だと割り切った方がよい。

コンテンツ不足

最大の問題点はココ。読みたい本のほとんどがまだ読めない。ここが改善されないとどうしようもない。また,リアルの本から100円くらいしか安くなっていないコンテンツも多い。ちなみに8月以降Kindle版で買ったモノといえば・・


現在読んでいるところ。


思い出トランプ (新潮文庫)

思い出トランプ (新潮文庫)

ずっと昔に読んだものを偶然見つけて。昭和の雰囲気を満喫できる。


桶川ストーカー殺人事件―遺言―

桶川ストーカー殺人事件―遺言―

村松先生(@kmuramatsu)のツイートで見かけてその場で購入。発行当時のものからかなり追記されている。Kindleで買ったコンテンツの中では1,2を争うほど印象に残る。


ノモンハンの夏 (文春文庫)

ノモンハンの夏 (文春文庫)

これもずっと昔に図書館で借りて読んだ気がする。ただし,残り3分の1くらいのところで放置してある。ちなみに半藤一利氏の著作では,昭和史,日露戦争史,日本のいちばん長い日はお勧め。


これも話題の本ということで,さっと読んだ。ホリエモンの著作はほかに2,3読んだけど,これが一番おもしろかった。


シャイロックの子供たち

シャイロックの子供たち

ロスジェネの逆襲

ロスジェネの逆襲

オレたち花のバブル組 (文春文庫)

オレたち花のバブル組 (文春文庫)

上記はドラマの半沢直樹に乗り遅れたために,追いかけるようにして読んだ池井戸作品。


臨場 (光文社文庫)

臨場 (光文社文庫)

いくつか横山氏の作品は読んだが,本作のような短編集は通勤中の電車で読むのに好適。


よくわかる四間飛車

よくわかる四間飛車

将棋コンテンツはまだ少ない。試しに買ってみたもの。これは,図面の掲載の関係で,紙のイメージをそのまま読む形式。将棋本の電子書籍であれば,専用アプリの「将棋ブックス」のほうが便利。しかし,こちらもあまりコンテンツがまだ充実していないのが残念だけれども。


このほかには,月下の棋士(1)から(18)。


あと,Kindle版はないけれど,今年読んだ小説で一番印象に残っているのは三浦綾子「海嶺」。モリソン号事件のことは日本史で習った程度しか知らなかったが,鎖国下の1830年代,知多の少年が約1年間も太平洋を漂流してバンクーバーに漂着して,ロンドン,マカオ経由でモリソン号で帰国を目指すという史実に基づいた作品で,くぎ付けになった。