現在の修習地である東京地方裁判所では,午後5時15分になるとチャイムが鳴る。
たいていの日は,このチャイムが鳴ると同時にいそいそと帰り支度を始めて数分後には帰途に着くという生活を送っている。胸を張っていえることではないが,いわばベルがなったと同時に帰る「ベルサッサ」生活である。
「ベルサッサ」とほぼ同義の言葉として,かつては「ロクピタ」というのも使っていた。これは「(定時である)六時ぴったりに帰る」という意味である。
もっとも,コンサルタント当時の激務の状況では,「ベルサッサ」も「ロクピタ」も夢のまた夢であった。この言葉を使うのは,分担した作業が終わっていないにも関わらず時間が来ると帰ってしまうクライアントや協力会社の人たちを揶揄する際の表現として使うときぐらいであった。
それが今では「ベルサッサ」であり,ほとんど毎日,お迎えの保育園に「ロクピタ」で到着するという生活。
はじめのうちは,なんだか後ろめたい気持ちがなかったわけではないのだが,どうせこういう生活ができるのも今年が最後だと思えば,まあそれもありかな,と。