Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

なぜそんなに高い?

新司法試験と旧試験との違いの一つには,「擬似本番体験を積むことが難しい」というのがある。


確かに,4日間,計20時間以上の試験の模擬試験をやるのは難しい。しかも,旧試験と違って問題作りにかかる難易度や労力は圧倒的に違う。そもそも大学の先生方は「予備校では問題が作れないでしょう。そういう試験にしたかったのですから。」とまでおっしゃる。


とはいえ,これだけ体力・気力・知力を必要とする試験だから,本番と同じ日程で問題を解く,という経験を積んでおく必要はあるだろう。そう思って,とある予備校のウェブサイトを見てみたら驚いた。


なんと,模試を受けるのに,8万円〜10万円ぐらいかかるのだ。この予備校は択一はセットに含まれてないから,3日間の模試が2回分,計6日間の料金なのだが。しかも,「添削あり」は定員制で,「添削なし」でも,料金は1万円ちょっと安くなるだけのようだ。本番の受験料ですら2万8000円なのに。


この料金設定は果たして適切な価格戦略に基づくものなのか,疑問だ。1年目や2年目は問題作りに労力がかかるだろうが,後に再利用できるだろう。それに,多くの受験生が参加したほうがデータも集まるはず。そう考えると,無理に1年目,2年目から儲けを出そうと思わなくてもよいのではないか?と思うのだが・・