久しぶりに新書を読んだので,少しだけ紹介。
- 作者: 山崎将志
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2010/04/09
- メディア: 新書
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著者の山崎さんは,おそらく私と同い年で,前々職での先輩にあたる方だが,仕事上の接点はなかった。
読み進めてみると,ご自身の体験談を例に出しながら,残念な例,そうでない例を示しており,近い体験をしたことがある私としてはスルスルと読み進められる。
「残念な人の類型」とか「残念にならないための○つの法則」みたいな体系的なまとめ方をしているわけではないが,最後にもまとめてあるように,「プライオリティ」を考えることの重要性という柱がある。これは,当然といえば当然だが,これまで私の周りでも,優先度を意識せずチームのボトルネックになってしまう状況をいくつも見てきた。
また,作業を効率的に進めるためにどうすればよいのかということを考えないと,どんな問題が生ずるのかとか,相手の立場に立って物事を考えて行動しないとどんな不利益が振りかぶるのかといった具体例も示されており,「あー,あるある」と納得するシーンも多い。
自分のことを完全に棚にあげるが,弁護士にも「残念な人」はいる。依頼者のほうを向かないで仕事するために,依頼者に不満を抱かせる人や,極端に仕事の遅い人(おそらく優先度や効率性に対する意識が低いのだろう)など。
自分も「残念な例」にあてはまるケースがあったので,そこに気付かされたという意味で,読んだ甲斐があった書である。