Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

データ消失事故から2年

レンタルサーバ事業者のファーストサーバの事故から2年。気になる記事を見つけた。


あの事故の際には,たまたまASP事業者や,ホスティング事業者の障害,データ消失障害について関心を持っていたために,ブログでいくつかコメントしたところ,かなりたくさんのアクセスがあった。


ファーストサーバのデータ消失(2012/06/24)
http://d.hatena.ne.jp/redips/20120624/1340468903

ファーストサーバ事件での賠償請求の範囲(2012/06/27)
http://d.hatena.ne.jp/redips/20120627/1340793575


今回,ASCII.jpに掲載されていた連載記事は,事故の対応,再発防止から復活までの足取りをたどるものだった。同サービスは現在もサービスを提供し続けている。


【データ消失事故から2年!ファーストサーバ,再生への第一歩】
http://ascii.jp/elem/000/000/917/917636/


第1回 データ消失!あのとき,ファーストサーバになにが起こったか?
http://ascii.jp/elem/000/000/913/913202/

(事故直後の様子)

尋常じゃないこと以外は、なにが起こったかわからなかった。特定範囲のお客様のデータが全部消えたという話は、まさに想定外だったので、「本当に消えたの?」「バックアップは?」と同じ質問を何度もした記憶があります。

こうした緊急かつ重大な事態にどのように対応するかというマニュアルがなく、磯部と連絡をとって、当日に対策本部を作りあげて、情報収集と応急措置の検討からスタートした。

1時間に2000件の電話がかかってきました。メンバーも10名そこそこしかいないのに加え、状況や納得いただける説明ができず、1件当たりの対応が1時間におよぶこともありました。そのため、応答率は0.01%という感じになっていました。

当時の現場にいた人たちのセリフで構成されているが,分量の都合からか,細かいところは曖昧で,やや臨場感に欠けた。


第2回と第3回は,再発防止と顧客からの声(主に激励)となっているが,正直なところ,同種・同様のサービスをしている会社にとって,自分たちが事故を防止するため,あるいは万が一事故が生じたときの被害を最小限に食い止めるためにどうすればよいのか,という教訓はあまり見えてこなかったのは残念だ。