Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

3vs19

ツルオblogでも触れられているが,期末試験が終わったのもツカノマ,まもなく模擬裁判がスタートする。


この模擬裁判は,4月から始まっており,すでに原告・被告(および代理人)役の学生らは,訴状,答弁書準備書面を作成し,何度か書面が行き交っている。裁判官役の私たちは,これまで高みの見物が許されていたが,これからが大変である。


口頭弁論を指揮し,最終的に判決を書くのはもちろんのこと,争点整理や,和解勧試も行う。そして,原告・被告役の学生たちも,これまで議論を重ねて書面を練り上げ,証人尋問の準備を行ってきているから,当然,いい加減なことでは許されまい。しかも,原告・被告役あわせて19人の優秀な学生たちがそろっているのに対し,われわれ裁判官は3人。3人の知恵で,19人を納得させるのはかなり大変そうだ。


そう考えてみると,現職の裁判官の方々は,当事者だけでなく,実務家一般や,研究者,世間からの批判にも晒される立場にいるわけで,その大変さの10000分の1ぐらいがわかったような気がする。