恒例の1年を振り返るエントリ。
過去4年分の振り返りエントリ。
コロナとともに過ぎた1年
今年は何といっても，新型コロナウィルス感染症の影響を受けた1年だったけれども，結果的には仕事の内容としては幸いにも大きな影響を受けることはなく，恵まれている方だったと思う。たまたま昨年の後半から今年の前半にかけて訴訟の件数がぐっと減ったため，裁判所の機能不全の影響が最小限にとどまったからというのもある。
仕事のやり方は大きく変わった。
打ち合わせの9割以上はウェブ会議へと移行した。以前からウェブ会議は比較的使っていたけれども，割とクライアント先にお邪魔することが好きだったので，めっきり移動が減った分，総労働時間も減った。
規模や業務内容は違うけれども，同じ中小規模の法律事務所の経営者仲間である藤本一郎さん，河崎健一郎さんとオンライン対談（＋配信）して悩みを共有したこともよかった。そういえば，すぐにでも続編をやろうといっていたのに気づいたら半年たっている。
紛争対応業務の割合が低下し，幅が広がる
手持ちの訴訟件数が減ったことは先にも書いたとおりだけれど，こういう状況だからか，全体的な紛争対応業務の割合が減ったように思う。前は訴訟を中心とする紛争関係が半分以上を占めていたけれど，今は明らかに半分を下回る。システム開発取引の扱いは２，３年前のことを思うとだいぶ減ってきて他の業務の割合が高くなってきた。これは自分にとっても幅を広げるという意味ではいいことだと思う。
そんな中，9月からはひとつの挑戦というか新しい試みを始めた。弁護士と企業の関わり方は，顧問，出向，インハウスなどいろいろあるけれども，そのいずれでもない形である企業と深く関わるようになった。担当の業務は知財部門の立上げということで，パートタイムではあるけれども「中の人」として業務をすることは弁護士になってからは初めてのことなので非常に刺激的である。
社外役員
昨年末の時点で4社の社外監査役を務めていたが，2月に1社退任し，その後，7月からはunbalanceの社外監査役を務めることになった。こちらは，囲碁・将棋・麻雀などのボードゲームソフトのメーカーだ。もう1社，来年早々に新たに社外監査役に就任する予定がある。
ブログの更新
ここ数年，ブログの更新頻度が減ったことを悔いてばかりだったけれども，今年は当ブログで27本（本エントリ含む）。昨年の21本よりはやや多く投稿した。その中で一番アクセスが多かったのは，12月のAdvent Calendar #LegalAC のこの記事。
別館のIT・システム判例メモは，今年は19の裁判例を紹介した。もう少し多く積極的にアップしたかった。
そして，ほとんど休眠状態にあるnoteは，システム開発契約に関することを2本アップしただけで終わった。これまでワーキンググループのメンバーとして取り組んできたシステム開発取引・モデル契約書の第2版が12月にリリースされたばかりなので，できるだけ早いタイミングでそちらについても触れたい。
プライベートでは
このブログも開設から16年が過ぎようとしている。最初は，法科大学院生の生活と育児が中心で，2008年から2013年ころは駆け出しの弁護士の話と，長男の将棋にかかわることが中心になった。そんな長男が10月1日からプロ棋士となった。コロナ禍の中，家族としては非常にいい1年となった。
というわけで，2021年もまたよろしくお願いします。
