「自由と正義」2012年5月号の特集が「新人弁護士の就業状況」。
まず初年度の給与のデータ(9頁)。入所先から一定額の給与があるという者の給与額の分布が掲載されている。掲載されている中で最も古い59期,私のときの新61期と,もっとも新しい新63期を比較してみると,
59 | 新61 | 新63 | |
---|---|---|---|
500万以下 | 7.6 | 20.8 | 37.0 |
600万以下 | 35.2 | 37.9 | 38.8 |
600万超 | 57.2 | 41.3 | 21.8 |
(数字は割合%)
ここ5年で,すさまじい勢いで下落。もともと高すぎたのだ,と言われればそうかもしれないが,多くの事務所では弁護士会費自前(新人のうちでも年間30-50万円)で,フリンジベネフィットがないとなれば,一般会社員の年俸の2割引きくらいで考えたほうがよいかもしれない。
この表を見る限り,下落傾向は止まっていない。
続いて,司法修習を終了しても弁護士登録しなかった(その多くは法律事務所への就職ができず,開業もしなかったというケース)人の割合。
修習終了後2カ月時点で比較すると,
新60 | 新61 | 新64 |
---|---|---|
1.7 | 2.4 | 7.2 |
(数字は割合%)
これもまだ一部とはいえ,相当な増加傾向にある。
またひとつ,「会社を辞めてまでロースクール行くのって,やめたほうがいいよ」という客観的なネタが増えた。