Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

大会観戦・引率の心得

偉そうなタイトルとは裏腹に,内容的には普段から思っていることをツラツラと。


子どもが将棋を始め,道場に通うようになってしばらく経ったころ,先生から,


「これから大変ですよ。あちこち大会に連れていけと言われたりして,休みがつぶれます。」


というようなことを言われた。まだ,大会など一度も出たことがなかった頃だったから,実感もわかず,そういうものですか,と肯く程度だった。


それが今では,子どもの大会,大人の大会(社団戦など),大きな大会,小さな大会,イベントを含めると,年間15〜20回くらいは出てるのではないか。まだ低学年で,知らない場所へ行く*1ことになるので,だいたい私が引率する。日曜日のことが多く,お陰で,フットサルクラブの練習は休みがち。


大会へ引率・観戦すると,だいたい午前中から夕方まで潰れてしまうし,とにかくどっと疲れる。子どもはイスに座って対局するのが中心だが,多くの場合,大人が座るスペースは少なく,立ってウロウロすることが多いからかもしれない。はたから見れば,これだけ頻度が増してくれば,完全にマネジャーというか,ステージパパ,ステージママだ。


せっかくの休日がつぶれるのだから,できるだけ有効に使いたい。今までやっていることといえば・・


***

(1)観戦する

大会運営にもよるが,子どもの対局を観戦できることは多い。ただ,しばらく前のエントリにも書いたとおり,最近私は,ほとんど長男の対局は見ない。特に大事な大会,大事な対局になればなるほど,気が小さくなって見れなくなる。逆に,「どうせ負けるだろ」というような大人の大会で,強豪と当たったときなどは,安心して観戦できる。


大会では,長男以外の子の対局を見ることがある。指し手の内容はよくわからないけれど,真剣に指す子どもたちの姿は,何度見ても心を動かされる。勝っても驕らず冷静に感想戦を始める姿は美しいし,負けて涙をこらえる姿は,さらにすばらしい。


長男が勝っても負けても,私が近くにいるときは,できるだけ声をかけるようにしている。前は,一局終わるごとにタタッと走って結果を報告に来たものだが,最近では何も言いにこない。そんなものだろうか。


(2)仕事する・読書する

どこの大会に行っても,一定数いる。私も仕事が溜まっているときは,会場を後にして,事務所に行ったり,近所のカフェに入って仕事をすることがある。ただ,大事な対局があるときなどは,「見ちゃいられない」といっておきながら,場所を離れて読書する気にもなれず,結局ウロウロすることも多い。とはいえ,有効かつ定番の時間の使い道。


(3)引率者同士,談笑する

今となっては,どこの大会に行っても,必ず知り合いがいる。誰が誰に勝ったとか,そういう話をすることもあるが,他愛のない話をすることが多い。仕事とも地域とも関係がない知り合いというのは不思議なものだが,いつの間にか将棋や子どもと関係なく飲みに行ったりするようなこともある。


こうした縁がきっかけとなって,親子将棋合宿の実現につながり,すでに3回実施した。自分にとっては,学生時代関係,仕事関係に匹敵する貴重な人的ネットワークができた。こうなれば,子どもが将棋を続けようが止めようが,この人間関係だけは継続するだろう。


(4)野試合をする

場所と時間が許せて,相手さえいれば一番いい時間の使い方。将棋の大会に来て,壁に張り付いてじっと見ているだけというのはツマラナイ。やっぱり子どもの影響を受けて将棋を好きになったのだったら,自分も指すべき。幸い,大会のときに周りを見渡せば,暇そうな大人がいる(笑。


というわけで,ときどきパパ仲間と,子どもが対局しているところから離れて指すことがある。それを予想して,家から盤駒(マグネットではなく)を持参したこともある。いつの間にか,対局の合間の子どもたちが群がってくることがあり,かなり迷惑することがある(笑。


大会に出る子どもたちは,普段,マナーを守り,観戦中に,対局者の指し手について「あー,それは・・」「詰みを逃してる」などという発言をすることは絶対にない。ところが,自分の親や,知ってる親が隅っこで対局していると,急に,「えー,それはないでしょー」などと口をはさんでくる。こう見えても,オヤジたちは真剣なのに。


***


結局のところ,観戦・引率以外の目的を持たないと,自然に子どもの勝ち負けに一喜一憂しがちになるし,子どもたちへのプレッシャーにもなってしまう。どうせなら自分も楽しむようにしたいもの。


というわけで,明日の大会には,読みかけの本と,盤駒を持っていこう。。

*1:東京にいるから,まだ移動は便利だが,それでも埼玉,神奈川くらいには遠征することはよくある。