Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

社団戦1日目

長男が社団戦(社会人団体リーグ戦)に出場した。


社会人リーグといいながらも年齢制限はなく,学生でも無職でも出られる。この大会は,7人1組のチームで,上はセミプロで構成される1部から5部まであり,全部で140チームくらい,控え選手を合わせると1000人くらい集まるすごい規模。


大学の先輩の縁で,大人チーム(3部)に混ぜていただいた長男。人が足りないということで,急遽,長男の将棋仲間(同学年)も加わって出場した。3部には全部で48チームあって,3つのリーグに分かれて,16チームが5カ月かけて総当たりで戦うという壮大な大会だ。昇級,降級もあり,同星の場合にはチームの総勝数で決まるから,消化試合もない。


レベルは知らなかったが,「5部でも初段くらいあれば楽しめるんじゃないですか」という話を聞き,私は楽しめないことを知る。3部だと三,四段がデフォルトのようだ。それにしても,世の中には将棋が強い人がたくさんいるものだ。


周りを見渡すと,1部から5部まで,子どもたちの姿もチラホラ見える。関東の強豪小学生がかなり集まっている。


この大会は,持ち時間30分,切れたら1手30秒の秒読みということで,子どもの大会に比べるとかなり長い。さっさと終わってしまうとチームの士気にもかかわるので,しっかり時間を使って指そうな,ということを確認した。先週,先々週と違い,負けてもともとの大会なので,思い切って指してこい,と。


初日の6月26日は,4局。初戦の相手,長男の向かいに座った男子を見てびっくり。千葉のT兄弟のお兄ちゃんだった。高校県代表クラスなので,手合い違いかと。


この対局は遠くから時計を見ていたら,かなり時間を使っていた。中盤から終盤の入口のころには,秒読み間近となっていた(相手は20分以上残していた)。ときどき様子を見に行ってくれたパパ友だちの情報によれば,「よくがんばってる」→「少しいいかもしれない」→「優勢かも」→「もう勝ちでしょう」と,少しずつよくなっているらしい。


そこで,近くまで見に行ったが,どうも攻めを切らされて,相手の駒が増え始めていた。こちらは秒読み,相手は残り20分。そのまま横綱相撲で寄せられて負け。さすが,実力の違いを見せつけられた(というより,そもそもよくなっていたのかどうか,わからない)。30分使い切ったことは収穫だろう。チームは辛くも4−3で勝利。


2局目はまったく見ていなかったが,中盤で相手に大きなミスが出たらしく,そのまま時間を残して勝ったらしい。ここもチームは5−2で勝ち。


3局目,年配の方を相手に,横歩取り(先手)で,相手玉が5一にいたままだったので,▲3三角成,△同桂,▲2一角,△3一金,▲4三角成から一気に寄せ,おそらく40手くらいで勝った。定跡の手順中,一手の間違いをうまく咎めた形だったが,横歩取りは怖い。ここもチームは4−3で勝ち,3連勝。


4局目は学生チームだが,後で話を聞いてみると相手は,今年の学生名人準優勝者だった。矢倉(後手)から攻めつぶされて完敗。このチームは,初参加だから3部スタートだったものの,実力ははるか上で,チーム全体も1−6で負け。結局,この日のチームは3勝1敗のまずまずのスタートだった(長男は2勝2敗)。


この大会は,ふだんは教室の指導をされている先生たちがプレイヤーとしても参加しており,ときどき対局を覗いているだけでも退屈はしない。ただ,今回は,同じように引率できているであろう父親たちと対局するために盤駒を持参して,隅っこの方で対局していた。


そのときのあまりにも情けない将棋の様子については,こちらのブログに快勝譜(トン死譜)が載っている。

http://d.hatena.ne.jp/bunpapa/20110627/1309176948


ps
社団戦の主将会議の議事録によれば,6部の創設も検討されているようだ。級位者が楽しめる大会であるならば,ぜひ「将棋KIDS保護者チーム」を作って出てみたいものだ。