Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

倉敷前夜

いよいよ明日(8/7)は,全国小学生倉敷王将戦。集合が朝8:00なので,必然的に前日入りとなる。


私自身,倉敷は通過したことはあっても訪れたことはない。将棋ファンに限らず,「倉敷はいいところだよ」という話をよく耳にしたので,楽しみにしていた。


岡山空港を経て倉敷に来てみて最初に感じたのは,「暑い」。東京も暑いのかもしれないけれど,ホントに暑くて外を出歩くことはほとんど不可能だ。


美観地区でランチを食べて,ウロウロした後,大山名人記念館へ。


そもそも,倉敷という地名を冠したタイトル戦が行われたり,全国大会が開催されるのも,大山康晴15世名人の出身地であることに由来する。


当日の会場である倉敷芸文館の隣にあるこの大山名人記念館では,無料で将棋を指せるスペースがあり(最大で16面くらいか),午後になると全国から前日入りしたチビッコ選手たちが集まってくる。


もちろん,知らない子のほうが多いが,東京,千葉,さいたま,神奈川の代表の子たちはだいたい知っているので,知った顔もいる。さっそく対局の輪に加わる。途中で,館長の有吉九段がふらりと現れて,おもむろに囲碁を始められていた。私は,知った顔のお父さん,お母さんをお誘いして喫茶店へと行ったが,あまりに暑くて昼からビール。


夕方迎えに行ったころには,立錐の余地もないくらい,たくさんの子どもたちが指していた。長男を探し出して,聞いてみると10局ほど指してちょっと勝ち越ししたという感じらしい。


対局の半分以上は知っている子と指しているが,知らない子と指した結果に限ると2勝2敗くらいのようだ。私の感覚ならば,ふつう,全国から強豪が集まっているので,「どこから来たの?」「何年生?」「名前は?」「何段?」などと聞きたくなるところだが,小学校低学年男子の基準では,「別にそんなこと聞かない」ということらしい。したがって,自分が対局した相手が,高学年なのか,低学年なのかもわからなかったらしい(明日の大会は,高学年と低学年で別々に行われる。)。


ひとしきり対局を終えた後は,東京都低学年代表二人,神奈川県低学年代表二人,千葉県低学年代表,さいたま県低学年代表各一人の,合計6家族でプチ前夜祭を実施。帰り際に,もう一人の千葉県低学年代表一家も偶然同じ店に。


明日の集合も早いので,早めの解散。そして,ほろ酔いでホテルに戻ると,同じホテルに,里見倉敷藤花・女流名人が投宿していることを偶然知る。


自分はスポーツ・文化も含めて,都道府県レベルでの予選を経た上での「全国大会」というものを経験したことがない(大学時代の山野ビッグバンドジャズコンテストは,予選はないからどこでも出られた。)。そう考えると,将棋というマイナーな分野であっても,7歳でこんな全国大会という大舞台を踏めるのは,親から見て,うらやましくもあり,そして,貴重な経験になるだろうなと思う。


明日は,そんな貴重な機会を大事にして,結果はどうあれ,思い出に残るような対局,ドラマがあることを期待したい。