Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

親子で作る合宿

ちょっと前になるが,7月18日,19日に父子で将棋合宿に参加した。


この合宿は画期的な合宿で(少なくとも私はそう思っている),すでに多くのブロガーたちが紹介してくれており,私からはもはやあまり補足することはない。


特に,この合宿の発起人,主催者であるよしはるさんのブログに開催経緯が詳しく書いてある。


http://ameblo.jp/hal-y/entry-10596385113.html
http://ameblo.jp/hal-y/entry-10597206676.html
http://ameblo.jp/hal-y/entry-10598181045.html
(そしてまだ続く・・)


この合宿の特徴はたくさんあるが,思いつくままに列挙すると,

  • 将棋連盟や教室などの普及団体・プロが企画したものではなく,純粋に,将棋好きの子どもたちの父・母が企画したものであること
  • 棋力向上も目標の一つだが,子どもたちの交流,友達の輪を広げることを目標としていること
  • 原則として親も付いてくるが,単に引率ではなく,自分もどんどん指して将棋を楽しむこと
  • 親たちの企画ではあるが,ちゃんとプロの指導者にも謝礼をお支払いして指導をしてもらっていること


などが挙げられる。こういう特徴を有する合宿は,大げさにいえば世界初じゃないだろうかと思う。しかも,家族ぐるみの友達同士がキャンプ感覚で遊びに行ったというのではなく,子ども,親,指導陣を含めて70人もの大所帯で実施した。


私も,企画側の端くれとして,多少のお手伝い(ほとんどは手ではなく口だけれど)をさせてもらった。そこで感じたのは,親たちのパワー,情熱である。みんな忙しい仕事をしながらも,子どもと将棋がホントに好きなんだなあ,と。


そして,これだけたくさんの親ネットワークがあると,多芸な人材が集まるもので,写真,イラストのプロ級の人がいたり,書道の達人(賞状筆耕に大活躍)がいたり。


大会に参加するときは,いつもは我々はお客さん。しかし,今回の合宿では,受け付けはしなくちゃいけないし,盤駒は並べなくちゃいけないし,対局結果を記録し,対局相手をマッチングさせなくちゃいけない。大会に参加したことはあっても,スタッフとして関わった人なんて,私も含めてほとんど誰もいない中で,奇跡的ともいえるほどスムーズに終えた。


合宿が終わっても,親たちの交流は強固になり,反省会から次の企画までも盛り上がっている。子どもたち,親たちの感想もどれも「すばらしい」「楽しかった」という内容ばかりで,企画に関わってよかったなあと思う。何より,自分と,長男も楽しんだ。


将棋の普及については,もちろん,日本将棋連盟が力を入れているし,組織力もある。しかし,最近では,新聞社をはじめとするスポンサーもつきにくい状況で,予算的にも苦しいと思われる。その点,親たちのボランタリな普及活動は今後もっと広がっていけばいいなと思う。そのためには,親たち自身も対局や,子どもたち・親たちとの交流を楽しまなくては。


こういう親主導の活動で思い出したが,今,少し手伝っている長男の小学校のフットサルクラブも同じだ。場所は,小学校の体育館を使わせてもらっているが,指導,運営はすべて親たちがボランティアで行う。こちらのパパコーチたちもすごく楽しんでいる。授業参観,運動会などで小学校に行っても,知っている子どもたちがたくさんいるので,私も楽しい。


自分にとって,これまでボランティアとか,社会的活動といった言葉は,どこか遠い世界の話にしか思えなかったけれど,気づいてみれば,そういう活動に関わるようになった。家庭,仕事,趣味とはまた別の人生の側面がある。


合宿の中身,長男の戦績については,また別途書くことに。