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弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

平成22年度新司法試験

本日から16日の日曜日にかけて,第5回目の新司法試験が実施されている。


法務省によれば,出願者数は11,127人。受験予定者(つまり卒業できなかった人を除く)は10,908人。そして,本日の日経夕刊14面によれば,受験者は8,163人。それぞれ,昨年の人数は,9,734人,9,564人,7,392人。受験可能でありながら受験しなかった「顕在受け控え」率は,26%(昨年は,23%)。4人に1人以上は受験を回避するというかなり異常な状態になっている(以前から何度も指摘しているが,敢えて卒業を見送ったり,出願そのものを回避した人を分子分母に含めれば受け控え率は30%を超えるだろう)。


私が受験した平成19年度を見てみたら,それぞれ,5,401人,5,280人,4,607人で,受け控え率は15%だった。


今年の合格者数は巷間2000人前後だろうといわれているから,率にして25%を下回る可能性が出てきた。これはこれで大きな問題なのだが,このことが間接的にロースクールを目指す人の市場全体を小さくしていることのほうがさらに問題だ。私が受験した平成15年度の適性試験の受験者数は確か40,000人近くいたのだが,今年は確か10,000人ほどしかいなくなったという。


その他にも,修習生の給与廃止だとか,未曾有の就職難とか,暗い話が多い。やっぱり,そろそろ制度の見直しの時期が来ているような気がする(とはいえ,現役ロースクール生のみなさんには,目の前の勉強に全力で取り組んでもらうのが第一なのだけれども)。