Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

TA活動3カ月

母校ロースクールの未修一年生を相手にゼミを始めて約3カ月経過。


毎回,都心の事務所まで来てもらうのは悪いな,と思いつつ,みなさんしっかり準備して来てくれる。


具体的な問題(旧司法試験問題の民法)を題材に,基本的事項の理解を確認したり,論理を簡単に説明する方法を確認したりする。答案を書いてもらうのだが,60分で書いてもらうのではなく,一度ゼミをやって,理解レベルをある一定水準に達した後に,たっぷり時間をかけて書いてもらうことにする。PCを使うし,もちろん,教科書その他の資料はどれだけ見てもよい。


まだ時間内に書き切る練習をする時期ではないし,暗記に走る時期でもない。とりあえず,最高到達点を少しでも遠くに持っていくことが必要だ。なので,言い回しなどは必要に応じて判例や教科書の文言を写しても構わないと言っている。そもそも,実務では引き写すことも多い。


すでに2時間かけて解説,議論した問題なので,見た瞬間に「あ,違う」という答案は一つもなく,そういう意味ではレビューもやりやすい。ただ,実のあるコメントをするためのこちら側のハードルは上がる。


もうひとつ,特徴的なのは,各ゼミ生の勉強時間を記録してもらっていること。本当ならば,答案作成の技術指導や,法律知識の伝達などよりも,自己管理の支援をしたいと思っていた(プロジェクトマネジメントでいうところの監査的な役割)。ただ,一人ひとりの個別的支援には限界があるので,まずは,勉強時間を記録してもらって,互いに共有してもらい,相互に意識しあう環境にした。


並べてみると,かなり個人間でも,時期的にもバラツキがあるようなので,ここを底上げしていくことが今後二年生に進学するにあたっては必要なんだろう。