今まで勝間さんの本は一冊も読んだことがなかったのだが,今回,はじめて読んだのが,「断る力」である。
- 作者: 勝間和代
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/02/19
- メディア: 新書
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一気に読めば,2,3時間で読める本なのだが,通勤時間,それも間に別の本を読んだりしていたので,読了するのに2週間もかかってしまった。
なるほど,明快な論理でズバッと悩みに答えてくれるスタイルは,確かに人気が出るのももっともだと思った。
私が印象に残ったのは,第2章の,努力は使った時間配分量で評価できる,という箇所だった。これは司法試験に関して以前私が触れていた,「要素の力=素質×やり方×時間」という考え方*1と共通するものがある。結局,
1日24時間平等に与えられた「時間」という資源をどのくらい,集中して「配分」するかという,
「資源配分」
の問題なのです。(173-174頁)
という考え方には共感した。
仕事に復帰して数か月たってみると,やりたいことが多くてなかなかやりくりに悩むことが多い。もちろん,目の前の仕事もできるだけ丁寧に時間をかけてやりたいし,そこから派生して周辺領域の調査,勉強をしていかないと,幅も広がらない。また,雑誌や基本書で,もう少し基礎的な知識も増やしていかなければならない。一方で,さらに周辺となる英語,最新のITのことなども気になる。とはいえ,家族との時間,趣味の時間も必要だ。そう考えると,まさに資源配分にいつも悩まされる。
そして,この資源配分の考え方のヒントも本書には書かれていた。簡単にいえば,自己分析して,得意な領域と,不得意な領域を識別し,不得意な分野にはあまり時間をかけすぎなくてもよい,ということである。ややもすると欲張りになりがちな今の時期においては,なるほどな,と思った。