Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

新人の給料は

新人弁護士の年収に関する記事。


新米弁護士の3割、年収500万円台以下 満足度も低下(asahi.com)

http://www.asahi.com/national/update/0418/OSK200904180091.html


対象は,大阪の登録5年以内の弁護士約200人だそうだ。


たとえば,年収500万円以下は,03-06年就職組の平均が13%だったのに対し,07年就職組が28%だったそうだ。そして,弁護士の初任給として「高い」といわれる800万円以上は,03-06年就職組平均の21%から,07年就職組では8%まで下がっている。


大阪でのアンケート結果ということだが,おそらく東京でも傾向的には変わりないと思う(東京の場合,大手事務所の採用人数が多いため,高給取りの割合は高いだろうが)。この傾向は,08年,09年と,いっそう進行していくことはほぼ間違いない。


ただ,年収500万円といえば,一般大手企業でも,入社から数年経たないと超えられないラインだということを考えると,「まだまだ恵まれている」と思われるだろう。ここで,「司法試験に合格したんだから」という理由で,その年収を正当化するつもりはないが,実際には,弁護士会会費等の経費面や,福利厚生の乏しさ,雇用維持への期待などを考えると,一般企業に就職する場合とのトータルで見た差はほとんどなくなりつつあるといえるだろう。