先日,長男の自転車の補助輪をはずした。一人で自転車に乗るための第一歩がスタートした。
補助輪つきであっても,これまであまり自転車に乗る機会はなかったから,上手とはいえない。しかし,来年からは小学生だし,たまたま友だちがスイスイと自転車に乗っていたのを見て,「自分もやる」と言い出したので,無理だろうとは思っていたが,とりあえず補助輪を外してみることにした。
しかし,家にあった工具では,スパナの径が合わず,外せない。それに,どっちみちスタンドがついていなかったから,それを購入するため,近所の自転車屋さんまで行った。
初めて行った自転車屋で,愛想もよくなかったのだが,作業は10分ほどで終了。会計を済ませ,お礼を言った後,私が長男の自転車をひきかけたとき,
「おとうさん,手伝っちゃだめですよ。自分でやらせなきゃ」
と言われた。
というわけで,両手でハンドルを握って,自転車の左側に立たせ,前に押させようとしたが,グラグラで,自転車屋の外に出るだけでも一苦労。数メートル進んだところで,「おもーい」「できない」などと泣き言が登場したので,反射的に手を出したくなったが,店の中から,
「触っちゃだめよ」
という非情の声。
自転車屋から自宅までは,上り坂を含めて150メートルに過ぎないが,途中で片側一車線のバス通りを横断しなければならない。信号のある場所まで行くと遠回りになるので,タイミングよく横断しなければならない。
ちょうど自転車屋の主人のお母さんと思われるおばあちゃんが,お店から家に帰るタイミングと同じだったようで,運良く(?)そのおばあちゃんが我々親子に併走しながら,不正行為が起きないかどうか,監視していた。
バス通りの横断の際,一度目は途中で自転車が倒れたため,失敗。しかも,おばあちゃんの目があったので,倒れた自転車を起こさせるところも一人でやらせた。クルマが通る場所だっただけに,ちょっとヒヤヒヤ。
途中でおばあちゃんと別れるころには,自転車を少し左に(自分の体の側に)倒しながら押せるようになり,だいぶスムーズになってきた。
なんとか全行程を手押しで完走した。時間も遅くなったので,その日はそこまでだったが,今週末あたりには,とりあえずまたがって足で蹴りながら進めるようになれば,と思う。