Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

将棋道場

平日の夜および休日になると,常に長男の将棋の相手をさせられるのであるが,そういうエネルギーを外で発散させるべく,子ども将棋教室なるものに顔を出してみた。


道場は,近所にあり,土曜日と日曜日に子どもたちを集めて指導している。いまどき将棋なんて流行るのかしら?と思って出かけてみたところ,開始時刻の午前十時になると席がいっぱい(20名強)になるほどの大盛況。世の中,豆棋士が意外に多い。年齢は小学校1年から6年ぐらいまで満遍なく分散している感じ。女の子も3名ほど。未就学児っぽいのは,うちの長男ともうあと一人ぐらいだった。


カベに「七段 某」などと書かれた木の札がたくさんぶら下がっているところは,いかにも道場らしい。そして,カベはヤニで,まっ黄色になってしまっているところも,場末の道場らしい。


子どもたちがコの字型に並べられた机の外側に座り,先生がその内側を立って歩きながら,即座に一手ずつ指していく。先生が一周して戻ってくるまでに,子どもたちは次の手を打っておく。子どもたちはそれぞれ何となくレベルづけされているようで,先生と6枚落ちで対戦する子や,4枚落ち,2枚落ちとそれぞれである。もちろん,初めてである長男は6枚落ちで対戦する。


先生は二人。一人は,道場主らしき方で,子どもたちに冗談をいいながらニコニコ指していくおじいちゃん。もう一人は,明らかに場の雰囲気とはマッチしていない方で,歳は若く,見た目はホスト風のイケメンで,ネクタイ抜きでスーツを着て,シャツのボタンは二つ目まで外してある。ポケットチーフ付。長男の相手は,そのお兄ちゃん先生であった。


単に指すだけでなく,ところどころで的確なアドバイスもある。一局終えるのに約40分。2時間たっぷり世話になって,長男は先生と三局対戦した。私はじっと2時間見ているのは退屈なので,途中で40分近く中座したが,長男はいっこうにお構いなしという感じである。


井の中の蛙が,大海の一部を垣間見たような感じで,長男は終わったあとも相当興奮しており,家に帰るとかえって何度も対局を求めてくるようになった。外で将棋エネルギーを発散させるつもりが,油を注いでしまった格好になった。


幸い,基本的に好きなときに行けばよい雰囲気なので,拘束力もなさそうだし,価格も良心的である。本人もこれからも何度も通う気満々なので,あっという間に私より強くなりそうだ。