Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

就職活動(6)

前回書き残した,「(b)スキル・経験に基づいてアプローチする方法」について。


これは,自分の活かしたい経験や,やりたい仕事ベースで,事務所を探すというもの。自分のやりたい仕事を取り扱っている事務所について,十分にリサーチしておかなければならないから,なかなか難しい。


私の場合,(1)前回のaの延長として,知り合いに紹介してもらうケースと,(2)論文・雑誌・書籍などで目をつけた弁護士に飛び込みをかけるケースがあった。


(1)については,前回も述べたように,比較的話が早く,少なくとも話を聞いてもらえるケースがほとんど。(2)の場合は,せっかくそういった事務所を見つけたのだから,一般ルート(事務所訪問希望者向けなど)からアクセスするのではなく,できるだけダイレクトにコンタクトをかけたほうがよいと思う。


その場合のコンタクトチャネルは,基本的にメールとなるが,雑誌等で見かけた弁護士のメールアドレスがわからない場合などは,事務所に電話することもあった。突然,わけのわからないロースクール卒業生(当時,司法試験合格者ですらない)から電話をかけられた側としても,さぞかし迷惑だっただろう。ただ,こういうコンタクトを取った結果,ノラ犬を追い払うような対応をとられたり,無視されたりということはなかったように思う。


「わざわざ連絡いただいたことは結構なのですが,うちではアソシエイトを採用する予定はないので・・」などと言われて引き下がっていたのではもったいない。「まことに図々しくて恐縮ですが,お時間が許せば,一度キャリアについてご相談に乗っていただいたり,また,先生と同じく○○の分野でご活躍の先生を2,3人でもご紹介いただければ・・」などと食い下がったりするのには電話のほうが適している。


現に,こうして押しかけてお話を聞かせていただいた上に,ご馳走になったケースもあった。A先生がB先生を紹介してくれて,B先生がC先生の名を挙げたので,C先生のところへ伺ったらA先生を紹介されて・・などとループしてしまうこともあった。


修習生になる少し前,比較的時間のあるときに,こうやっていろんな事務所・弁護士を訪ねたことは大きな収穫で,大人数を集めた事務所説明会などに参加するよりも,はるかに有意義だったように思う。