Footprints

弁護士・伊藤雅浩による仕事・趣味・その他雑多なことを綴るブログ(2005年3月開設)

修習開始1日前

明日から,司法修習がスタートする。


私の場合,新61期修習生となる。このところ毎年のように修習スケジュール,内容が変わりつつあるようだが,新61期については,期間が1年である。


その1年間を基本的には2ヶ月ずつの6つの期間に分割し,最初の2ヶ月×4については,(1)民事裁判,(2)刑事裁判,(3)検察,(4)弁護の実務修習を受ける。必ずしもこの順番に受けるわけではなく,配属された修習地(基本的には都道府県の単位)の修習生を4つの班に分けて,順番にローテーションで回っていく。私の場合は,最初が(4)というわけで,先日,お世話になる法律事務所にうかがったわけだ。


そして最後の2ヶ月×2は(5)選択修習,(6)集合研修というものがあり,最後の試験を迎える。(5)と(6)の順序も決まっているわけではなく,私の場合は(6)→(5)の順になる。「修習」といいながら,大半部分は実務の見習いをするわけで,学校のようなお勉強スタイルに近いのは,(6)の部分のみである。


これまでの司法修習と,私たちが決定的に違うのは,いきなり(1)ないし(4)のような実務修習から始まるという点にある。これまでは,前期修習と呼ばれる集合研修が一定期間用意されていたのだが,修習期間の短縮と共に,いきなり実務に配属されることになった。そうなると,受入側の裁判官,検察官,弁護士にとっては,どんな教育を受けた修習生が配属されるかもわからず,さぞかし不安が生じていることが予想されるし,それは修習生も同じである。


修習生活に一番大きな影響を与えるのは,「修習地」だということを聞く。修習生になるにあたって,希望地を申告できるが,必ずしも希望どおりの都道府県に配属されるとは限らない。私の通ったロースクールは都内にあるが,東京で修習する者は合格者の3分の1以下だと聞いている。同級生たちも,大都市圏だけに限らず,北から南まで,かなりあちこちに散らばったようだ。